御器所校のブログ

「初心忘るべからず」

2026.04.19

先生から

昭和区の皆様こんにちは。

明倫ゼミナール御器所校です。

 

皆さんは歴史で文化史を学んでいますから、
室町時代に”能”を大成した、観阿弥・世阿弥親子をご存知ですよね。

 

例えば、世阿弥が父である観阿弥の言葉を元に記した『風姿花伝』は、
現在でも様々な出版社から世に出ていますし、
現代語訳もされていますから、割と気軽に読むことができます。

 

我々がよく耳にする一節でいえば、
「初心忘るべからず」などは、
この世阿弥の言葉だと言われています。
(正確にはこの言葉は世阿弥が後期に記した『花鏡』からの引用ですが)

 

一般的に引用される言葉は「初心忘るべからず」のみですが、
『花鏡』の奥の段には、以下のような形で記されています。

 

是非の初心忘るべからず。
時々の初心忘るべからず。
老後の初心忘るべからず。

 

「是非の初心」というのは、
道に入ったばかりの頃の芸、ということですね。
当時の未熟な芸を忘れなければ、そこから向上した今の芸を正しく認識できる。

 

「時々の初心」は、
その時期・年齢にふさわしい芸に挑むときを指しています。
その時々の初めての境地を覚えていることで、自らの芸の幅を広げることができる。

 

最後の「老後の初心」はというと、
これもやはり「歳をとってから始めて行う芸」を指しています。
そこにもやはり初心があり、長年やってきたから完成しているというようなことはないと戒めています。

 

初心というのは当時の志、気持ちだけを指しているものではない、ということでしょうね。
技芸の道を究める視点からでしょうが、
「何がどのように上達したのか?」を常に意識することが大事なのでしょう。

 

皆さんの日々の勉強においても、やはり同じことが言えるのではないかと思います。
掛けた時間は確かに一定の指標になりますが、それを誇るようになってしまってはいけない。
他人より難しい内容に取り組んでいる中で、「自分は今日何ができるようになったか」を意識すること。

 

これから先の勉強の質を変えていく、一つの指標になると思います。
ぜひ、初心を忘れずに頑張ってくださいね。


明倫ゼミナール御器所校では、現在4月生を募集しています。

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