2025.09.28
先生から
昭和区の皆様こんにちは。
明倫ゼミナール御器所校です。
定期テストの勉強を見ていて、
「なかなか覚えられない」という相談を受けることがよくあります。
相談者によって、それが社会の用語だったり、英単語だったり、漢字だったりの差はありますが、
「暗記ができない」というのは学年問わず、割と共通の困りごとのようです。
これ、実は結構難しい話で、
ここ数年で明らかに「暗記ができない」生徒が
増えていると感じています。
理由はいくつかあると思うのですが、
恐らく大きな要因の一つに、
学校の宿題が変わってきたことが挙げられるでしょう。
毎日こなす漢字・計算、音読の宿題等、
かつては課されていたものが、今はどんどん数を減らしています。
体感でも、低学年にも音読を課さない先生が明らかに増えたと思います。
代わりに課されるようになったのが「自学」というやつですね。
何に取り組んでも良いが、一日一ページ勉強しましょう、
という宿題の出し方に、多くの小学校が変わっています。
それ自体が悪いことだとは思わないのですが、
定量的な学習習慣の中から得られるものって本来はかなり多いので、
そこが学校から家庭に任されてしまっているよなあ、
というのが個人的な感想です。
結果的に、「自分から取り組める方」と「そうでない方」の差がすごく開いてしまいました。
習慣化するハードルの高さを思うと、結構大変な状況だと思います。
さて、翻って冒頭のお話ですが、
僕は「覚えられない」というのは正確ではないと思っています。
というのは、子どもたちは、自分の好きなものはちゃんと覚えているからです。
英単語は10個覚えられないのに、ポケモンは1000匹覚えている小学生、たぶんたくさんいます。
だから、どちらかというと「覚えられない」のではなくて、
「適切な場面で思い出せない」のだと思います。
つまり、必要なのは「思い出す練習」だということです。
これは意識的にそうしようとしていないと鍛えられないので、
特に現代の「すぐ答えが出てくる」世代の子たちが苦手なところだと思います。
ではどうやって思い出す練習をするのか?という話ですが、
個人的におすすめしているのは、
「インプット」と「アウトプット」の時間を切り分けて取り組む方法です。
①インプットの(=覚える)時間を取る。
→長くても5分1セットくらいで取り組むと良いです。
②覚えたものをできるだけ詳細にノートに書きだす。
→重要語句やその説明、年号、単語の意味やスペル、品詞など、
とにかく①で覚えたものをすべて書き出します。
この時、覚えるときに使用したテキストなどは一切見てはいけません。
③②と①を見比べて齟齬を確認。
→間違えたものを覚え直す。
以降①に戻って繰り返し。
こういった手法を「アクティブリコール」といいます。
能動的に思い出す練習です。
やってみるとわかりますが、実はこれまでこういうやり方ではなく、
「〇回書く」というような覚え方をしてきた人には、かなり難しいです。
逆に、記憶力が良い・暗記が得意だ、という方であれば、
結構普段から似たようなやり方をしているという方が多いように思います。
(漢字を覚えるときに、正しいものを隠して空で書いたりしているのがこれに近い)
思い出す練習は記憶力の強化にもつながります。
つまり、「忘れにくくなる」。
きちんとやれるようになると、覚えるために膨大な時間がかかる、ということがかなり減ります。
自分なりのやり方が既にある方はそのままでも良いと思いますが、
ちょっと苦戦していらっしゃる方は、この機会に試してみていただいても良いと思います。
頑張ってくださいね。
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