御器所校のブログ

「知っている」と「理解している」の違い。

2025.09.22

先生から

昭和区の皆様こんにちは。

明倫ゼミナール御器所校です。

 

当たり前ですが、多くの知識を持っている、というのは基本的には良いことです。

「博学多才」「博覧強記」「博識」「該博」などなど、
少し言葉を探すだけでも、幅広い知識を有することを形容する言葉は世に数多あり、
その中には知識の豊富さと能力の高さを同一視するような言葉も多々見受けられます。

 

では、物事を理解する、という方向に目を向けるとどうでしょう。

 

「腑に落ちる」「合点がいく」「納得」「得心」と、
物事の意味や内容が呑み込めたかどうか?に焦点を当てた言葉が多いことに気付きます。

 

二つの違いはいったい何でしょうか。
少し考えてみましょう。

 

たとえば、中国宋代の詩論家に、厳羽(げんう)という方がいらっしゃいます。

 

厳羽の著書、『滄浪詩話(そうろうしわ)』には、「一知半解」という言葉が登場します。
読んで字のごとく、「一つのことを知っているが、半分しか理解していない」状態を指し、
転じて、「物事を十分に理解していないこと」を指す言葉として用いられます。

 

厳羽の言葉に倣えば、
「知っている」と「理解している」の間には一定の隔たりがある、
ということになりそうです。

 

実はこれ、以前塾生と面談をしている時に思い出した言葉だったのですが、
「用語は知っている(覚えている)」のに「説明はできない」という方、結構多いですよね。

 

説明ができないということは、
自分の中で物事の全体像・筋道を掴めていないということですから、
そうすると「習った通りにしかそれを使うことができない」。

 

例えば、形式的な見分け方だけ覚えても、
テスト本番では同じ例が全然出題されないということが多々ある、
国語の文法問題なんかが苦手な方が多いのではないでしょうか。

 

結局、「知っている」で満足してしまうと、
試験本番なんかには微妙に役に立たない知識ばかりが残っていくことになるわけです。

 

やはり、正しく理解するための努力を惜しんではいけませんね。

 

今週・来週が定期テスト直前期、という方が多そうです。
問題演習はもちろん大事ですが、直前期こそ「きちんと理解できているか」を見直す時間を取ってください。

 

自分の理解度を正しくはかれるようになることが、
ここから先の受験勉強でも、必ずプラスに働きますからね。


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